口腔外科

口腔外科について

口腔内に留まらず、顎や顔の周辺組織に至るまでをカバーした診療科です。外科とついてますが口臭などの内科的疾患も治療対象に含まれます。
発音や食事などの機能的な異常から、歯並びなど審美的な問題まで解決に取り組むのが特徴です。虫歯や歯周病で抜歯した場合も口腔外科の対象になります。
インプラントやブリッジ、入れ歯など各人の要望と症状を比較して歯科医とともに治療内容を決定するのです。

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インプラント

ブリッジ

入れ歯

治療法 歯根部分に人口のインプラントを埋め込み、その上からセラミックなどでできた人工歯を被せる治療法です。 歯を失った箇所の両側の歯を土台にして、人工の歯を埋め込む治療法。支柱を作るために、健康的な歯も削る必要性があります。 歯を失った箇所に着脱可能な人工歯を装着する方法。金具などで固定する場合が多いです。
見た目 ◎
自分の自然な歯に近い
○
自分の自然な歯よりは劣ります
△
自然な歯にはかなり劣り、金具が見える場合もあります
日常の手入れ ◎
一般的な歯磨きと同じ
◎
一般的な歯磨きと同じ
×
一旦外して洗浄する必要がある
保険適用 ×
適用外で全額自費負担
○
保険が適用されます
○
保険が適用されます
治療期間 △
最低でも半年~1年はかかる
◎
通常は2~3か月だが、セラミックなら2週間程度でできる
○
通常は1~2か月ですが、2日でできる場合もあります
治療時・治療後のリスク
  • 治療時に他の歯や神経を損傷してしまう
  • 経過観察が難しく、ブラッシング方法もデリケートになる
  • 支柱を作るために健康的な歯を削ることがある
  • 歯周病になりやすいというリスクがある
  • 空気がもれ、発音が難しくなることがある
  • 隣の歯への負担が大きい
  • 健康な状態に比べて噛む力が弱い
  • 取り外してのお手入れが必要
  • ガタつきやすい

インプラント

人工的な歯根を埋め込み、その上から人工歯を被せる治療法をインプラントと呼びます。ブリッジや入れ歯と比較して、最も自然な歯に近い見た目をしており、他の歯へのダメージ・影響も少ないです。
しかし、医療費が高額になったり、治療に時間がかかったりする点がデメリットとして挙げられます。

インプラント治療における歯科専用CTの重要性

1.通常のレントゲンで見えない部分が把握できる

顎の内部や神経・血管の位置・埋め込む場所の周辺組織など、レントゲンでは確認できない部位を検査できます。インプラントはデリケートなので、安全に治療を行うためにCT検査は重要です。
しかし、症例によっては必要ない場合もあります。

2.より詳細な分析ができる

歯科専用CTを利用することで情報を立体的に把握でき、顎の内部構造や粘膜、病巣などが確認できます。
また、高画質・画像の乱れが少ないなどのメリットがあり、短時間で検査を完了することが可能です。

3.治療の安全性が高まる

通常のCT検査に比べて立体的に情報が得られるので、隠されていた問題が発見できます。インプラント治療を行うにあたり、不安要素を減らすことができるので、治療の安全性を高めることが可能です。

ストローマンインプラント(Straumann)

スイスのストローマン社が作製したものを「ストローマンインプラント」と呼びます。
世界で圧倒的なシェアを誇り、歯医者で一番使われているインプラントです。その理由は「長持ちする」「どの歯医者でも対応できる」という点にあります。
ストローマンインプラントはインプラント周囲炎になりにくいです。つまり術後に歯が抜けてしまうということがなく、5~20年は維持できるという研究結果もあります。またシェア率が高いということは引っ越しで通院する歯医者が変わってもメンテナンスが容易にできるということです。
当院ではストローマンインプラントを採用しており、患者さんの幅広いニーズに対応することができます。初めてのインプラントで不安なこともあると思いますが、安心してお任せください。

ストローマンインプラント(Straumann)のご紹介

入れ歯(義歯)

入れ歯とは保険が適用される「保険義歯」と、保険が適用されない「自費義歯」があります。
どちらもセラミックなどで作られた人工歯を使用する点は共通しており、金属の留め具を利用して口内に装着する仕組みです。
また、総入れ歯や部分入れ歯などにも分類され、各人に対応した幅広いバリエーションを持っています。歯を失った際の治療法として最も安価で済み、治療期間も短いのが特徴です。

総入れ歯(フルデンチャー)の種類

総義歯(フルデンチャー)とは

歯が一本も残っていなかったり、上下の顎のどちらかに歯がない場合に採用される治療法で、「総入れ歯」とも呼びます。
ピンク色の土台を作り、その上に人工歯を装着する構造です。レジンなどのプラスチック材料が使用され、セラミックなど保険適用外になる可能性もあります。
また、人工歯を装着する方法によって、「アタッチメント義歯」「インプラント義歯」に分けられるのも特徴です。安価かつ治療期間が短い点がメリットにです。

レジン床義歯(保険診療の義歯)

入れ歯の土台となる「床(しょう)」の部分をプラスチックで作製したものです。ボリュームがあり強度が弱いというデメリットはありますが、メンテナンスがしやすく保険も適用されるというメリットも存在します。
また、金属アレルギーの心配もしなくて大丈夫です。

金属床義歯(メタルプレートデンチャー)

床の部分を金属で作製したものを指します。ボリュームを抑えることができたり、自然な熱の伝わり方を実現できたりとメリットがたくさんあります。
しかし、保険適用外なので費用が高くなる点や、金属アレルギーの可能性がデメリットです。雑菌などが付着しにくいので、口内の病気のリスクを減らすことができます。

BPSデンチャー(世界最先端の入れ歯製作システム)

BPSとは「Biofunctional Prosthetic System」の略で、リヒテンシュタイン公国発の画期的な入れ歯製作技術のことです。最大の特徴は、「安定感のある入れ歯を短時間で作製できる」点にあります。ハイレベルな技術を使用することで、従来の入れ歯の悩みであった「違和感」「痛み」「噛む力」などの機能面が改善可能です。
また、審美的にも優れており、各人に適した自然な歯を手に入れることができます。日常生活で外れてしまうこともないので、初めて入れ歯にチャレンジする方にもおすすめです。世界的に実績のある治療法なので、「よくわからないし怖い」という方は説明だけでも受けてみてはいかがでしょうか。

BPSデンチャーシステムの特徴
1.歯科技工士との協力

BPS義歯を採用する場合は、専用のライセンスを持った歯科技工士の協力が必要不可欠です。患者の口内の状態を歯科医と共有することで、より精度の高い入れ歯を作製することができるのです。細かい情報をもとに、BPSの魅力を最大限発揮することができます。

2.歯型を正確に取る

歯型をとる際、通常の入れ歯との最大の違いは、「噛む力が加わった際の歯茎の変形」を考慮している点です。これにより実際の使用感に近づけることができ、リアリティのある入れ歯を作製することができます。「違和感」「痛み」といった患者の悩みを解決することも可能です。

3.見た目のこだわり

患者さん用にカスタマイズされた型取りを行うので、自然の歯に近い入れ歯を作製できます。また検査のときから試行錯誤を重ねて、個人用の義歯を作るので、周囲から見てもばれにくい見た目をしている点も魅力的です。痛み少なく話しやすいので、自分の歯のように扱うことができます。

部分入れ歯(パーシャルデンチャー)の種類

部分入れ歯(パーシャルデンチャー)とは

パーシャルデンチャーとは、一般的には部分入れ歯のことで局部床義歯とも呼ばれます。総入れ歯とは違い、1本でも歯が残っている方に採用される治療法です。制作まで1~2か月かかり、素材にはレジン・金属などが用いられます。保険適用外にはなりますが、ノンクラスプデンチャーやアタッチメント義歯など、留め具を必要としない種類も存在します。バリエーションに富んでいるので、症状と要望に合った入れ歯が作製可能です。

保険診療の部分入れ歯(義歯)

人工歯や床がレジンなどのプラスチックでできており、「メンテナンスしやすい」「安価」などの特徴があります。保険が適用されるので費用が抑えられ、違うオーラルケアに手を伸ばすことも可能です。
しかし、ボリュームが出てしまうので扱いづらく、熱が伝わりにくいため使用感に問題が出やすいです。留め具の部分も目立ってしまうので、見栄えが良くない点もデメリットです。採用する際には担当の歯科医としっかり話し合うことをおすすめします。

自費診療の部分入れ歯(義歯)

保険が適用されない入れ歯の中には、金属床義歯・ノンクラスプデンチャー・アタッチメント義歯などが挙げられます。レジンで作られたものと比べて、ボリュームを抑えることができるので使用時の違和感などが向上します。
また、熱が伝わりやすいというメリットもあり、費用に余裕がある方ならこちらがおすすめです。しかし、金属を使用量がどうしても増えてしまうので、アレルギーの方は注意してください。

当院で取扱いのある自費診療の部分入れ歯(義歯)
金属床義歯(メタルプレートデンチャー)

床の材料に、チタンやコバルトクロムなどの金属を使用した義歯です。全体のボリュームを抑えることができ、また熱を伝える力が高いので、高精度のものが作製できます。保険適用外なので、通常の入れ歯よりも作製費用は高額になるので注意してください。

コンビネーション義歯

固定タイプと着脱可能なタイプの入れ歯を組み合わせたものです。着脱可能タイプは留め具や磁石などを利用して装着します。視点となる部分が複数存在するので、安定感のある入れ歯が作製可能です。義歯が粘膜を損傷させる心配もなく、安全性にも優れています。

ノンクラスプデンチャー

留め具などを使用せずに作製する義歯のことを指します。金属を使用しないので、「アレルギーの方でも大丈夫」「見栄えもいい」「ボリュームを抑えることができる」などがメリットです。柔軟性があり軽いので、使用感にも優れています。また、食べカスなどが付着しにくいという特徴もあり、食生活の邪魔もしないのでおすすめです。

顎関節症

大きく口を開くことができない・顎の筋肉が痛むなど症状があり、口の開閉で音が鳴る特徴があります。
かみ合わせやストレス、外傷や歯ぎしりなど様々な原因が複合的に絡み合い、個人の耐久力を超えてしまうと発症します。音が出ているだけでも治療するためには手術が必要で、重症の場合以外は放置するほうが賢明です。
また、考えられる原因を一つづつ改善するだけでも効果があります。特に歯ぎしりは顎関節症を引き起こしやすいので、心当たりのある方はすぐに治すことが必要です。

当院の治療法

認知行動療法

顎関節症の効果的な治療法は、歯ぎしりなどの癖を改善することです。歯に負担をかけ続けると顎関節にもダメージが及ぶので、歯ぎしりを取り除く必要があります。当院では医師によるアドバイスのもと、生活習慣から根本的に改善していただきます。

スプリント療法

各人に専用のマウスピースを作製し、就寝時に装着してもらいます。寝ているときは無意識に顎に力を入れていることがあるので、それを防ぐ目的です。顎にかかる負担を軽減することができ、誰でも手軽にできる治療法です。また就寝時以外にも、移動中など隙間時間を利用しても効果的です。

薬物療法

筋弛緩剤や消炎鎮痛薬などで疼痛を緩和し、内科的観点から行う治療法です。スプリント療法とともに採用率が高くなっており、改善率も期待できます。しかし顎関節症において一番重要なポイントは、生活習慣の見直しです。歯ぎしりなど、顎に負担をかける行為を減らすだけでも効果があるので、まずはライフスタイルから見直しましょう。

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